煮魚のコツ

アイナメ

茶懐石の献立に「煮魚」はあまり登場しない。「預鉢、お菜」の一部にあっても、単品では珍しいと思う。そのため、千種教室は「季節の和食」「旬の魚」で時々「煮魚」を実習する。
昨日の「茶懐石料理」講座は7月献立の他に「メバル煮付け」を実習した。I嬢が「友達の家に遊びに行ったら、とっても美味しい煮魚をご馳走してくれたんですよぉ、旦那さんの手料理で!魚を美味しく煮たいですぅ」と悔しそう?に仰った。
可愛らしいI嬢のリクエストに応える為、昨日の朝、鮮魚店で「メバル」に目を付けた。ふっくらしていて美味しそう、と決めた。
通常の献立実習もあり時間の都合で、デモンストレーション用の一尾を残して、講座の始まる前に下処理は済ませた。下処理をデモンストレーションした後、煮始めに調味料の割合や、煮る時間を説明すると、Y嬢がメモを取りながら内容を確認される。
「そうだけれど、好みもあるし、その時の魚の状態にも因るから、何度か試してみて」と伝えた。曖昧なようだけれど野菜や魚には旬があるし、品種の特徴や品質のランクもある。それらを見極めて調理が出来れば、素材の持ち味を上手く引き出せると思う。兎に角ね、回を重ねて腕を磨くべし!
実習後の試食は好評で、お皿からメバルの身はきれいに消えていた。写真のアイナメは「煮物椀」の椀種にしたが、こんなに新鮮でツヤツヤ美しいのに「メバル煮付け」に負けそうだった。
美味しい料理を召し上がって頂きたいけれど、献立の調和が崩れるのはチョット納得いかないわ〜ぁ。