川本先生

昼食に近い時間に千種駅前に着いた。信号待ちの後姿の男性に見覚えがあり、前から確認した。川本先生と分かり、事務所に立ち寄って頂くようにお話した。昼食を取る為、千種駅前にいらっしゃったとのことだったが、事務所にお越しくださった。
変わらず、お元気で海外旅行のお話が楽しく、聞き入った。先生とのご縁は調理学校在学中からで12年ほどになる。在学中は衛生法規を教えて頂いた。会社勤めを経験した、いい歳の学生だったので覚えていてくださると思う。卒業後も学校行事で良くお会いする。
家業の話から、先生のご先祖様に及んだ。「家へ帰ったら、お父さんに聞いてみなさいよ、多分、ご存知だから、カワモト マスキチ」と仰ったので、漢字をお尋ねする。「マスはねえ、木へんで、、」と書かれた文字を見て「あっ、父でなくても私、知ってます!染付けの」と言うと「そうそう」と初代から三代のことを、ざっとお話になった。
立派な作品の数々を何度も拝見している。ここでは作風の詳細について書かないが、繊細で力強い筆使いの作品に感動し、暫くその前から動けない。
二代目は瀬戸の町長を務められたとのこと。そういうご先祖様の血を引く川本先生、やっぱりなぁ、ちょっと違うと思っていた。お歳を聞き、つい「先生、化け物」と言うと笑っていらっしゃった。趣味の海外旅行は生き甲斐で、来年の希望と計画を話された。楽しく会話が弾んで元気を頂いた。