「和食研究講座」の初回

扇面向付・奥磯太覚氏作

今朝は鮮魚店で「体験講座」の魚を選び、乾物屋さんに立ち寄り「煮干し」を買い求めた。普段の料理に使わないが、赤出汁を好むこの地方に「煮干し」ファンは多いと思う。
やっぱり和食を美味しくするのは「ダシ」が基本だろうし、料理の目的に合せた材料を選びたい。
今日は「和食研究講座」の初回だった。事前に資料を作りながら、料理に興味を持ち始めた頃に入手した「精進料理」の本を読み返してみた。
著者の和尚さんが仰るには「秘訣はなり切ることだ、精進料理を志すなら徹頭徹尾、魚のにおいも嗅ぎたくないくらいに精進料理しか食べないことだ。カツオダシで胡麻化そうとするのは邪道で、本物ではない。何事も必要に応じて真剣に実行して研究するならば、必ず上手になる」と、厳しい。
上達の秘訣は、目指すことになり切る暮らしを貫くことらしい。面白い内容で参考になるが、今時にそれを誰かには言えない気がする。本が出版されたのは、私が生まれるより前の年だった。
以前、多治見絵付け組合のお偉い方に「器は料理の着物」、と荒川豊蔵先生がお書きになった色紙を見せて頂き、当時の逸話を聞かせてもらった。
時代と暮らしは変わったけれど、自分の信じることを教室では実践したいと思う。写真は扇面向付に盛り付けた正月の祝肴。さて講座が始まる、また明日。
'食'の講座 FLUSH http://www.gix.or.jp/~tea-fan/