桜、咲き始める

志野片口

今朝、通勤途中のJR電車から、新守山駅前の様子を見ていると、桜の開花に気がついた。
桜の品種を知らないが、早い物は3月始めに花ひらく。この冬の暖かさと日当たりの良さから、例年より一ヶ月ほど早いように思う。
毎年卒業シーズンに咲く桜の花を見ると、新年度の出会いと別れに、切なく新鮮な気持ちになる。
お世話になる学校関係には卒業があるし、千種教室にも入れ替わりの時期がある。新しい風を吹き込んで下さるような良い出会いを期待して、4月からの講座を考え始めている。
写真は秋から冬によく使う「志野片口」。内側の釉薬の調子を写したくて、全体の形を説明するように撮影していない。
ぽってりと白い釉薬に流れるような火色は、作者が計算した結果ではないと予想する。意志を持った造形美に、意図的ではない「揺らぎ」のような釉調の魅力が、使い手の心を動かすのではないだろうか。
工芸品から派生した器の魅力を、自分の感性で語れる方にも出会いたい。そうした教室に整えて行きたいと願う。