秋の蚊の気持ち

昨夜、母が蚊に刺され「今頃の蚊は小さいのに、刺されるとカユイ!」と、ぼやいた。父は「蚊だって必死なんだ、もう夏も終わったし、最後の頑張りで子孫を残そうとしてるんだ、人がカユイのなんかに構っちゃおれん」と言った。
もっと冷えるようになれば、自分の身さえ守れない、血を吸って頑張る、と言う事らしい。
妻よりも蚊の立場になり、思い遣っている。妙な会話だけれど、波風立てないように「そうよねぇ〜」と、どちらの肩を持つか分からない相槌を打っておいた。
虫の観察が好きらしい父は、以前に蜜蜂を飼って楽しんでいた。その時も母は蜂に刺され、蜂の巣箱は他所にもらわれていった。
その後、深夜に父とコンビニへ出掛けた。私の車にエンジンをかけて発進すると「チリィチリィ〜」と涼やかな音が聞こえ「ほぉ、この車には鈴虫がいる」と父。残念ながら、それはエンジン音なんですよ!