食事五観文

今日の和菓子

何に感謝をするべきか、思い違いをしていそうな時に「食事五観文」をじっと見る。豊かで便利な現代の暮らしには厳しい内容。
一つには、功の多少を計り、彼の来処を量る。(この食物が運ばれるまでには、幾多の人々の労力と神仏の加護によることと思って感謝致します)
二つには、己が徳行の全欠をはかって供に応ず。(私共の徳行の足らざるに、この食物を頂くことを過分に思います)
三つには、心を防ぎ、過貧等を離るるを宗とす。(この食物にむかって貪る心、厭う心を起こしません)
四つには、正に良薬を事とするは形枯を療ぜんが為なり。(この食物は、天地の生命を宿す良薬と心得て頂きます)
五つには、道業を成せんが為に、将にこの食をうくべし。(この食物は道業を成ぜんが為に頂くことを誓います)
好き嫌いはしない、食べ残しもしないが、こんなに感謝が出来るほど徳を積んでもいないし、誓えない。なので時々読んでみる。
皆さんは、どぉかしら?二つの「過分に思う」なんて思いもよらない発想かもね。四つの「天地の生命を宿す良薬」は健康に気遣うなら当前のこと。
写真は本日の「茶懐石料理」講座の和菓子、別の「葛餅」を予約したが、お店に手違いがあった。これも美味しそうだし感謝しよう。では、また明日。