千種の抹茶茶碗 6

萩茶碗

5月から新設する予定の「フードコーディネーター」講座カリキュラムを考えている。
その中で「和の器」「伝統工芸品」「骨董」を説明する資料をまとめ、理解してもらいやすい工夫をしているが、個人の「感性と鑑賞力」が大きく係わり、正直なところ「理論や理屈」じゃない。
例えば「美術理論」を専攻し、古典的な洋画の鑑賞の仕方を学んだとして、良くある「聖母マリア」をどのように理解し、感動するか。
事実に基づいた歴史的な背景、宗教観はある程度伝えられると思う。では、その絵を観て素晴らしいと思い、自分が心を動かされた理由を、きちんと誰にでも伝える事が出来るだろうか。
また現代アートになれば、定義が確立されていない部分があり、難しくも面白い。
で、結局のところ、原稿が纏まらない言い訳をブログに記す。
写真は千種に置いてある抹茶茶碗、元は祖父が所有していた物で、私のお気に入りの一つ。祖父が使った形跡はあまりなかったが、私の手元に置いてからは随分と景色が変わった。
「理論や理屈」でない「感性と鑑賞力」は、大切に所有する事からでも養われると思う。