新しい器を使う楽しみ

阪口浩史氏の鉢

写真の鉢は日展作家、阪口浩史先生のお作。今年2月に開かれた個展を父が拝見し、購入したもの。私も伺おうと思っていたが、残念ながら叶わなかった。
会期が終了し、父の手元に届くと2〜3日は眺めていた。そのうちミカンを入れて楽しんでいた様子だったが、「どぉ?この鉢、やっぱり菓子鉢か?」と聞くので「形はそうかなぁ、釉調は料理にもいいと思うよ」と答えると「使うなら、あげる」と言った。
お礼を言いながらも、母に使うか否かを尋ねると「千種にもらって行けば良い」と答えたので頂くことにした。
多治見の酒屋さんに予約しておいた「3月1日発売、限定酒、緑川かすみ絞り」が週末自宅に届いた。アルコールはあまり嗜まないが、緑川の新酒が発売されると求めている。
「限定」と煽られると、買ってしまうがアルコール自体に執着は無い。父に「このお酒、限定だし美味しいよぉ〜、鉢のお礼に差し上げる」と言えば「すまんなぁ」と価格の釣り合わない物々交換が成立した。
限定酒の方が安くて済まないが、器は使ってこそ生きるのよね。
父は酒飲みではない為「限定酒」は、すぐにお遣い物にされていた。自宅に残った数本を見て母が「うちでも封を切ろうか、お刺身があるし」と誘ってきたが、所有権は父に移ったと伝えて断った。頂いてばかりは気が引けるもんね〜。