千種の抹茶茶碗

荒川豊蔵先生茶碗

今日は時間に余裕があったので写真を撮ってみた。何を対象にしようか教室を見回した。
イカの甲羅はどうか、1月の講座で甲イカのさばき方を実習した際の甲羅を干しておいた。いいと思うんだけど、N女子大のF嬢に「私のお気に入りの写真は茶篭です、ハンズにLサイズの防寒靴下を買いに行った時の話はイメージが悪いですぅ」と言われたことが思い出された。
更にイメージを落としても、と躊躇しお気に入りの抹茶茶碗に決めた。祖父が所有していた物を、父から譲り受けた荒川豊蔵先生の数茶碗。欠けた二箇所が金継してある。内側釉薬のかかり具合が、丸い月のような景色を作り出している、写真で分かるかしら。
茶渋が染み込んだ形跡はなく、祖父はあまり使わないうちに亡くなったと想像していたが、自分が使っても白い肌色は変わらない。品の良い形で、持つ手になじむ。
豊蔵先生が奥様の為に作られた抹茶茶碗は、他のお作より小ぶりで思い遣りが伝わってくるようだった。豊蔵先生の活躍された時代と今を比べることは、このブログでは避けるが、古き良き時代の茶碗。作品からお人柄を想像し、温かい気持ちになる。
これから少しずつ、千種にある茶碗や器の写真をブログに載せようと思う。