魚のおろし方の写真

講座の始まりと終了時間を守るように心掛けている。学校と外部の講座はほぼ確実に守っている。学校は次の授業のためにも、時間延長は出来ない。
千種教室でも講座をスムーズに進行できるよう、ある程度の下処理を済ませるなど、段取りをしておく。受講の方には次の予定がおありと思うし、教室の都合もある。
実習前に説明をするが、それだけでは理解できない作業もある。過去の経験から、正しく解釈されず、食材が無駄になる恐れのある調理については、レシピの文章もクドイくらいに書く。
ある教室で冬の献立内容で「煮含める」を「煮詰める」と勘違いされ、焦げる寸前だったこともある。「一口サイズに切る」とは書かないが、目安として口頭で伝えると、各人の一口サイズは大きな差がある。他にも面白い結果になることは沢山ある。
ご自宅で調理していただく場合に、魚をおろすことが一番面倒と推察し、文章のほかに写真があれば正しく伝わりやすいと考えて、2年ほど前に「魚のおろし方」を撮影してみた。
「鯛」は綺麗に写った。小型の「キス」も良かった。他にイカ、帆立、シマアジ、ヒラメ、カツオなども撮影した。撮っている最中は夢中でシャッターを押した。自分で捌き、自分で撮影するのは予想以上に時間が掛かった。パソコンに取り込んで編集を始めると、内臓と血液の見え方に臨場感があるほど、気持ちが悪いことに気が付ついた。
お人によってはカツオとホタテの写真を見たら、捌くことをしたくないと思われるかもしれない。自分の思い込みだけではいけないと、ある方に「気持ち悪い?」と伺うと間髪いれずに「気持ち悪い」と答えられた。
あぁ、本当に残念なことだった。いい写真ほど気持ち悪いのだ、使えない。陽の目を見ず、今もパソコンに納まっている。